特集

[2020.12.22]

「未病」の改善は質の良い睡眠から〜体を内側から整えましょう〜

「未病」とは病気になる手前の軽い症状がある状態です。何となく体調が悪く、健康ではないと自覚することもありますし、特に自覚症状はない場合でも、健康診断の際にあまり良くない検査値が出て初めて不調が認識されることもあります。
[発病に至る前=未病]のうちに症状を改善させて、身体を整えていきましょう!

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実は未病は、睡眠の質と深い関係があります。寝付きが悪い、眠りが浅く途中で何度も目が覚める、早朝に目が覚めてしまう、ぐっすり眠れたという満足感が得られない…などの不眠が続くと、体に以下のような影響が出てくることが分かっています。

  • 疲れがとれない
  • 肥満になりやすくなる
  • 認知機能の低下
  • 高血圧や糖尿病のリスク増加
  • ストレスの蓄積、抑うつ傾向

今回はこの5つの不調について詳しくみていきましょう。

体の不調① 疲れがとれない

傷んだ細胞の修復や疲労回復に大切な役割を果たす「成長ホルモン」は、睡眠中に大量に分泌されます。

質の良い睡眠が十分に取れないと、成長ホルモンが十分に分泌されにくくなります。そうすると傷ついた細胞が十分にメンテナンスされず、疲れがとれなくなったり、アンチエイジングの効果が落ちたり、風邪やインフルエンザが治りにくくなったりしてしまいます。

成長ホルモンを十分に分泌させるためにも、睡眠はとても大事なのです。

睡眠

体の不調② 肥満になりやすくなる

睡眠の質が悪くなったり睡眠時間が不足すると、「レプチン」という満腹ホルモンの分泌が少なくなる一方、食欲増進の機能を持つ「グレリン」というホルモンが増加し、必要以上に食欲が出てしまいます。つまり必要以上に食べすぎてしまい、肥満になりやすくなってしまうのです。肥満になり、内蔵脂肪が多くなってしまうと、高血圧など生活習慣病のリスクが高まります。

満腹を感じるホルモン「レプチン」は運動をすることで分泌量が増え、逆に運動不足だと空腹を感じるホルモン「グレリン」の分泌が多くなってしまいます。満腹ホルモンを正常にさせるためにも、適度に体を動かしましょう。

運動

体の不調③ 認知機能の低下

日中に働いた脳には疲労物質が溜まっていますが、深い睡眠を取ることで排出されます。不眠が続くと疲労物質が脳から排出されにくくなり、それが長期間に渡るとアルツハイマーや認知症につながると言われています。認知症の予防のためにも、質の良い睡眠は重要なのです。

体の不調④ 高血圧や糖尿病のリスク増加

生活習慣病といえば「高血圧症」「糖尿病」が真っ先に思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。この「高血圧症」「糖尿病」にも、睡眠の質が影響すると言われているんです。

不眠が続くと、血糖値を下げる機能を持つ「インスリン」の働きが低下していきます。インスリンは糖をエネルギーに変える役割がありますが、インスリンが働かなくなると、血中に糖が残り、血糖値が下げられなくなってしまうのです。その結果、糖尿病のリスクが高まってしまいます。

また、不眠が続くとストレスがコントロールできず、「交感神経」と「副交感神経」のバランスが悪くなってしまいます。「交感神経」は日中活動している時に優位に働いており、一方「副交感神経」はリラックス時や睡眠時に優位に働く自律神経です。交感神経が優位に働いているとき、血管が収縮して血圧が上昇して心身は活動的な状態になります。一方副交感神経が優位に働いているとき、血管が緩んで血圧が低下し、心身がリラックスした穏やかな状態になります。交感神経と副交感神経が状況に応じて切り替わることで、体内のバランスが保たれているのです。

しかしストレスを受けている状態では副交感神経をうまく働かせることができず、交感神経が優位な状態が続いてしまい、血管が収縮し血圧が上昇してしまう傾向になります。質の良い睡眠を取ったり、適度な運動をしたり、バランスの良い食事を取ることで、自律神経を整えていきましょう。

体の不調⑤ ストレスの蓄積、抑うつ傾向

不眠は心の健康にも影響を与えます。睡眠が足りない状態が続くと、日中に強い眠気を感じる、疲れやすい、集中力や注意力の低下、イライラ感などといったストレスを感じるようになり、日常生活に支障が出てきます。さらに、気分が落ち込む、動きたくない等といった「抑うつ」状態になってしまう場合も出てきます。

ストレス解消には、適切な運動と食事が有効です。詳しくはこちらの記事をご参照ください。

【体のお悩みを睡眠から考える③】冷え

本格的な冬を迎え、手足が冷えてなかなか寝付けないという方も多いのではないでしょうか?

また、足先や手先が火照って靴を脱ぎたくなってしまうような方もいらっしゃるでしょうか?それは「隠れ冷え性」かもしれません。手足や体の表面は温かいため冷えていることを自覚しにくいですが、実は内蔵など体の深部が冷えている場合があるんです。 (さらに…)

質の良い睡眠をとって未病を改善させましょう!そのためには、「朝の光をしっかり浴びる」「明るいところで規則的な運動をする」など、“睡眠ホルモン”メラトニンをしっかり働かせましょう。詳しくはこちらの記事をご参照ください。

【お悩み・ご質問特集】質の良い睡眠とは?

質の良い睡眠をとることができると、体も心も軽くなります。睡眠は、だだ単に肉体的な疲れを取るだけでなく、脳(こころ)の疲れをとる大切な役割を果たしているのです。

では、「質の良い睡眠」とはどのようなものなのでしょうか?また、質の良い睡眠をとるためにはどうしたらいいのでしょうか?お客様から頂いたご質問をもとに、Q&A形式でご紹介しましょう。 (さらに…)

寝具や睡眠環境を整えることで、睡眠の質の改善が期待できます。「夜なかなか寝付けない」「疲れが取れていないように感じる」など、睡眠に関するお悩みをお持ちでしたら、一度当店スタッフにご相談くださいませ。