羽毛布団がふんわりと軽くて温かいのは、誰もが実感しているところでしょう。
ではなぜ、羽毛布団は温かいのでしょうか?
布団の中に詰められた羽毛部分にたくさんの空気をためることで保温性が高く確保され、また吸放湿性にも優れています(ムレや湿度による冷えがおこりにくくなります)。また、柔らかく体に密着してくれるため、隙間ができにくく、布団内の温かい空気が逃げにくくなっているのです。
そんな羽毛布団ですが、いざ購入を検討するとお手軽価格のものから高価なものまで様々…。何を基準にえらべばいいか困ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、羽毛布団選びの際に注目すべきポイントをご案内させていただきます♪
羽毛は、寒さが厳しい地域で育った水鳥ほど良質と言われています。寒さから身を守るために羽毛がふっくらと大きく、高密度になるからです。
こちらの写真は、弊社社長の丸山が2017年9月北緯43度の中国吉林省の東京西川契約農場に見学に行った際のものです。
9月下旬でしたが、最高気温7度でした。真冬はマイナス30度以下になります。その厳冬の冬を越した母親鳥の羽毛(「マザーグース」と呼ばれます)は、保温性が抜群に高くとても暖かいです。
こちらはカナダです。カルガリーから車で約5時間のハテライトピープルのコロニーに、グースの視察に行きました。8月末ですが、近くの山々には雪が有り涼しいというよりは寒ささえ感じられました。
ダウンジャケットで有名なCANADA GOOSEにダウンを供給しているカナダ・トロントのフェザーインダストリーの工場の見学をさせていただきました。ブライアン社長と持っているダウンは、カークティックグースダウンと言う、北極圏に生息する渡り鳥の羽毛です。軽さ暖かさ別世界です。
また、原毛から不純物を取り除くことも重要です。
動物性素材の原毛には、ニオイの元でもある油脂分を含んでいます。ゴミや不純物も残っています。洗浄を繰り返すことで羽毛の汚れや塵やファイバーを取り除いてはじめて、良質な羽毛になります。
羽毛の良さを発揮させるためには、側生地の素材選びも重要です。ポイントは汗の吸放湿性。ポリエステルのような合成繊維より、綿などの天然素材がおすすめです。
シングルの羽毛布団に充填されている羽毛は、約1.2Kg。無数の羽毛をバランス良く詰めるためには仕切りが必要です。仕切り方が適切でないと片寄ったり、良質なダウンのふっくら感もそこねてしまいます。
ときどき干しましょう
羽毛布団は頻繁に干す必要はありませんが、月に1〜2回、1〜2時間程度カバーや布でおおって干してください。干すことで、湿気を取り、保温性、かさ高、弾力性を高め、殺菌効果があります。
また、ふとんを取り込む際にたたくことは厳禁です。中のダウンが損傷するだけで、メリットはありません。
カバーの洗濯と交換
羽毛布団には、上質でやわらかい素材のカバーをお使いください。カバーはこまめに洗濯していただくことをおすすめします。
カバーの内側についたヒモを布団のチー(輪)にセットしていただければ、ズレもなく、側地のいたみも汚れも防げます。
また羽毛布団に直接えり布等を縫い付けると、その縫い目から羽毛が吹き出す原因となりますので、ご注意ください。
収納方法
湿気の少ない場所で、敷ふとんを下に置き、その上に羽毛布団を置いて収納してください。
また、しばらく使わないときは、一度日に干してから、カバーやシーツをはずして保管してください。
羽毛布団の使い心地は、なかなか文章や数字で伝えることは難しいものです。まるげんの店舗では、お気軽にご体験いただけるスペースをゆったりと設けております。ぜひ実際にお試しの上、ご自身の感覚で使用感をお確かめください!